生活習慣の薬酒について

★生活習慣は、まさしく生活に根ざした活動による習慣なので、「判っちゃいるけど止められない。」という側面があります。しかし、いったん生活習慣病と診断されると、さまざまな制約や不安で、楽しい人生が送れなくなります。薬に頼る生活になれば、なかなか後戻りは出来なくなります。質のよい食生活と、日ごろの運動で、生活習慣を正し、重ねて薬膳酒を取り入れてみてはいかがでしょう。日々の薬膳として手軽に始められます。

身近な生活習慣改善薬酒

 
■カキドオシ酒:シソ科カキドオシ属の蔓性多年草(写真トップ)。生茎葉100g/35度1.8L。2週間~1ヶ月で濾す。茎葉の採取は、開花初期の茎が伸びだす前に行う。生薬・連銭草(レンセンソウ)または金銭草(キンセンソウ)。新陳代謝促進、疲労回復、強壮、鎮咳、利尿、リウマチ、打撲痛などに。生薬としては、糖尿病、腎炎、尿路結石、黄疸、水腫、吐血、慢性肺炎、ひきつけ、疳の虫などにも応用される。野草茶として飲んでもよい。全草に独特の精油香があり、生葉で銅銭を磨くときれいに輝くので、ゼニミガキの別名がある。
■松葉酒:マツ科マツ属の常緑針葉樹で高木。生薬としては主に赤松を使うが、黒松でも問題ないと思う。中国では油松、馬尾松、雲南松などもつかわれる。生松葉80~100g/35度1.8L。半年くらい漬け込んで濾す。血管強化、脳卒中や高血圧の予防、コレステロールの低下、毒素排泄促進、血行促進、冷え性、不眠、神経痛の改善などに。松脂臭が強く飲み難い場合は、レモンや糖類を入れてもいいし、梅酒などで割ってもよい。葉は周年収穫できるが、新葉の固まった8月くらいのものが、新鮮でおススメ。
■クマザサ酒:イネ科ササ属のうち、葉が大形で冬季に葉縁が白く隈どられる種類の総称。生葉50枚前後/35度1.8L。砂糖を150gくらい入れても美味しい。3ヶ月前後で仕上がるが、半年くらいは置いてもよい。葉は収穫したら、固絞りの布巾などで両面を拭き、適当にカットして漬ける。葉の採取は7~8月の新葉が固まった頃がよく、隈の入った冬季のものは避ける。疲労回復、健胃整腸、高血圧や糖尿病の予防、コレステロールの低下、貧血、免疫力強化などに。クマザサは日本の民間療法が主で、漢方では用いないが、竹・笹類は淡竹葉(ササクサ)や竹葉(ハチク)など広く利用されており、竹や笹の葉も薬酒になる。
 
■ドクダミ酒:ドクダミ科ドクダミ属の多年草。生薬名・十薬(ジュウヤク)は10種類もの病気に効果があるということで名づけられたと言われるが、実は馬の病気に使ったらしい。生茎葉150g前後/35度1.8L。1ヶ月で仕上がるので濾す。開花直後のものを刈り取り、洗って軽く干し、粗くカットして漬け込む。新陳代謝促進、高血圧や動脈硬化の予防、神経痛、整腸、便秘、利尿、にきび、美肌などに。生薬としては、肺炎、腎炎、脳病、水腫、狭心症、痔、蓄膿、皮膚炎、肋膜炎、子宮病などにも応用されるらしい。独特の臭みは、酒にすると消える。
■菊花酒:キク科キク属の多年草。古典的な園芸植物で、多数の品種が知られるが、生薬としては小形の白か黄色の花を使う。生菊花150g/35度1.8L。生薬は30gくらい。1週間で仕上がるので、濾して熟成させる。爽やかな芳香の薬酒に結晶する。新陳代謝促進、疲労回復、健胃整腸、風邪、発熱、目の充血・疲労、悪寒、頭痛、めまい、酒毒、高血圧・狭心症の予防などに。中国には、旧暦9月9日・重陽の節句に菊花酒を飲んで健康を願う習慣があります。肝気が乱れやすい春にも飲みたい薬酒です。

野生&生薬の生活習慣改善薬酒

 
■ウコン酒:ショウガ科ショウガ属の多年草。香辛料・ターメリックとしてカレーの色付けなどに多用される。生根茎500~800g/35度1.8L。根茎はスライスして漬け込む。半年くらいで仕上がるが、1年くらい置いてもよい。オレンジがかった黄色の苦味がある薬酒。強肝利胆、健胃、瘀血、無月経、血行促進などに。子宮興奮・血圧降下作用が知られている。生薬・鬱金(ウコン)と薑黄(キョウオウ)は日本と中国で逆なるので注意する。日本で薑黄はハルウコン(春鬱金)を指す。
■メグスリノキ酒:カエデ科カエデ属の落葉高木。乾燥枝葉・樹皮150g/25~35度1.8L。2ヶ月くらいで濾す。洗った後、太い枝や幹は割り、適当な大きさにカットして天日干しする。わずかな苦味と清涼感のある薬酒に仕上がる。目の機能低下の改善、肝臓の保護、虚弱体質の改善などに。日本独自の植物で、主に民間で目薬として利用されてきたが、最近になって肝機能活性作用が注目されている。
 
■コフキサルノコシカケ酒:サルノコシカケ科の多年生キノコ。生キノコ200~300g/35度1.8L。キノコは木質で堅く、縦方向に筋が走っているので、その方向に割るとよい。3~6ヶ月で仕上がるが、素材は1,2年入れっぱなしでも問題ない。新陳代謝促進、健胃整腸、強壮、高血圧などに。生薬名は樹舌(ジュゼツ)または梅寄生(バイキセイ)といわれるが、梅寄生は梅の木に寄生するサルノコシカケ科のキノコ全般に使われることがある。食用キノコ類全般にもかなりの生活習慣病予防効果が期待できるので、大いに食卓にのせて欲しいと思います。
■田七人参(デンシチニンジン)酒:ウコギ科オタネニンジン属の多年草。生薬・田七100~150g/25~35度1.8L。石の様に硬い生薬なので、金槌などで砕いて漬け込む。あらかじめ水に数日浸し、蒸してから漬け込んでもよい。2,3ヶ月で飲めるが、1年くらいは置きたい。瘀血を散らし血を巡らす、鎮咳去痰、鎮痛、消炎、高血圧などに。あらゆる出血の止血に特効を持つ反面、内服すると血の滞りを解き巡らせるという相反する効果を併せ持つ珍しい生薬。中国では肝炎の特効薬として用いられる。なお、妊婦は使用禁止。皇帝秘薬の歴史があり、金不換(キンフカン)の名がある。

生薬処方の生活習慣改善薬酒

■田七肝経(デンシチカンケイ)酒:主に肝経の保護・活性化を目的に、オサム師が調合した複方薬酒。莪朮(ガジュツ)、枸杞子(クコシ)、田七人参(デンシチニンジン)、メグスリノキ、連銭草(レンセンソウ)、菊花(キッカ)、の6種をブレンドしました。お酒の付き合いが多い方、目を酷使される方などにはよい薬酒です。
■快全(カイゼン)酒:生活習慣改善目的に、オサム師が12種類の薬草を調合した、オリジナル健康薬酒。黒胡麻、枸杞子、エゾウコギ、田七人参、メグスリノキ、松葉、連銭草、クマザサ、桑葉(ソウヨウ)、大棗(タイソウ)、菊花、紅花(コウカ)をブレンドしました。適切な運動や食生活と併せてご利用ください。